斜陽に立つアメリカ
かつて道なき道を、家族をあげておんぼろ馬車で西部の荒野に移住し、酷薄なまでにきびしい自然環境を切り拓いていったアメリカ人魂・・・
とりわけその勇気と忍耐は、いまはどうなってしまったのでしょうか?
第二次大戦が終わって豊かな生活が実現されると、人びとの間には、豊かな生活にめぐまれない者も含めて、すっかり楽観的期待感が定着してしまいました。
戦後20年間は、アメリカ経済はその期待感に応えることができました。
・・・しかし、現在に至る次の20年間は、それが急速に困難になっていきました。
そうなると、人ぴとは苛立ちはじめ、次第に欲求不満にさいなまれ出すのです。
暗殺されたケネディ大統領のあとを継いだジョンソン政権にはじまり、ウォーターゲート事件で自滅したニクソンを経て、レーガン政権に至る20年間、アメリカは歴史的な大きな転換期に入りました。
それは国民のレベルにまで疑い、迷い、乱れが浸透していった時期でもありました。