« 2010年10月 | メイン | 2010年12月 »

2010年11月 アーカイブ

森林の生産物 3

森林全体が、遺伝的に同一の「超樹木」(supertrees)に置き換えられ得るのです。


このことは、林業上経済的な意味で疑いなく好ましいことですが、同一の樹種からなる森林は、そのプランテーション全体で、病気に対してまったく同じ抵抗力しかないことを意味します。


すなわち1つの集団全体が、病原菌によって簡単に一掃されてしまうのです。


農作物において同一の遺伝子を持つことの危険性は、森林にも当てはまるということです。


草と同じように、木も化学物質を産します。


紙の生産や、織物ににじみ止めを塗るのに、よく用いられる化学物質はゴム(粘質ゴム)です。


ゴムには、食物安定剤から、漆喰の壁ににじみ止めを塗ることにいたるまで、さまざまな利用法があります。


世界のゴムの供給のほとんどをまかなっているのはアラビアゴムで、スーダンに生えるアカシア・セネガルのような種類から、退屈するほどの時間をかけて集められる物質です。


これらの木の粘着性の樹液は、その木が傷つけられると生産されます。


この粘着性の樹液は、ちょうど、かさぶたが傷口をおおうような働きをするのです。

森林の生産物 4

ゴムに対する産業上の需要は増え続けていますが、木からこのような化学物質を採るには高い人件費がかかります。


したがって、より安いゴム資源を探さなくてはならないのです。


よりよいゴム資源を求めていた1940年代の終わり頃、クラスタマメ(キアモプシス・テトラゴノロバ)の種子からグアゴムが発見されました。


これらの植物は、今日では、そのゴム含有量も増加していて、約5万トンのグアゴムの種子が、1979年にはアメリカ合衆国に輸入されました。


いまも需要は増え続けています。


それにつけても、もしこのような価値が見出される前に、その当時の人々がどの植物を将来のために救うかを選択していたら、たぶん、この植物は見落とされていただろう、目立たない植物の例です。


このように古くから知られていたマメ科植物が、重要な産業的役割を果たすとは、1940年より前には誰も予想だにしなかったでしょう。

About

2010年11月にブログ「BORN TO RUN」に投稿されたすべてのエントリです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2010年10月です。

次のアーカイブは2010年12月です。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

管理人のお気に入り